私は私をあとにして

熊木杏里( Anrico ) 私は私をあとにして歌詞
1.新しい私になって

作詞:中島信也、熊木杏里
作曲:熊木杏里

ほんじつ私は ふられました
わかっていました 無理めだと
だけども あの時少しだけ
ほほえんでくれた ような氣がしたから
こんな時 いつでも 何も聞かずに
見守ってくれた母さんは 今は いないから
忘れます 忘れます 新しい私になって
忘れます 忘れます 忘れられると思います
熊木杏里-新しい私になって
いつもは見過ごす 星占いを
祈るようにして開いてた
いつもは買わない 洋服も
鏡に映して 鼓動早めてた
朝の訪れ 氣づかないほど
泣いて泣いて 泣き明かしたら きっと
忘れます 忘れます 新しい私になって
忘れます 忘れます 思い出として仕舞います

目と目で交わしたはずと 思っていたけれど
氣持ちさえ 通じたつもりでいたけれど
ほんじつ私はふられました
やっぱり私はふられました


2.春の風

作詞:熊木杏里
作曲:熊木杏里

土の匈い拾う
春はまだ青く
君と集めだす夢が
早足になる
何年も見てきた
生き方のように
流れ流されはしない
置き時計の音
だれがために生きる
名前もない心
君は逆らうように
とどまりもせず
言葉では屆かないもの
君は屆けてくれた
あきらめる理由を人は
語りたがるものだから
夢を箱にしまいこんだ
鍵はきっと今でも
もう一度開けられる日を
待ち續けているはずだから

人が君を想う
君が人を思う
孤獨の間を飛んでゆく
渡り鳥のよう
今しかないことに
耳を傾けよう
遲すぎることはないと
胸が言うまで
ひとりではないと思える
場所を見つけたときに
忘れていた時間を人は
生きてゆけるはずだから
夢とひとつになったとき
葉えられるものが
どんな壁もつきぬけてゆく
自分と言うボ一ルに代わる


3.七月の友だち

作詞:熊木杏里
作曲:熊木杏里

教室に靴がはりついて
ひじをついた機は飛行船
制服のスカ一トはいつも
自由を夢見てた
私の名を呼んでくれるのは
あなただけだった
都會のお孃樣たちと
進んだ話をしてた
あなたが誰とも
區別しないから
ついてゆこうと思った
そう あなたは私のあこがれ
夏の太陽のように
行く氣がしなかった學校に
おろしたての友だち
卒業に夢が重なって
私も少し強くなったけど
心に染みこんだ日々が
あなたを呼び寄せた
大人には理由もないけど
なりたくなかった
翼のない船のように
流されないように
これから訪れる
新しい生活に
忘れ物をとりにゆく
でも あなたは私のあこがれ
時が教えてくれる
風にゆれた短いスカ一トも
夏の短さも
面影は校舍の外の
道ばたにある
そして思い出は
季節の中にある


4.最後の羅針盤

作詞:熊木杏里
作曲:熊木杏里

昨日までが 變わってく
今日の私 息をする
見慣れたのは 過去の夢
次の居場所 探している
約束では つくれない
願い事を 人はして
明日の續く その限り
命の唄 歌うだろう
太陽が沈んでも
花火のように 打ち上げよう
暖爐のように 人が集まる
そんな人にいつかなるために
私の視線は ナイフのように
ただ一點に つきささる
だれにも見えない 景色だろうと
でも自分だけは 信じてゆくだろう
忘れられた 思い出が
時の中を 旅してる
とりもどして 人はまた
風のように 生きてゆく
胸の中 殘されて
ボ一トのように ゆれていても
進む途中で 捨ててゆくもの
行く先さえも 變えてゆけるもの
まわりの視線に ふりむかないで
ただ一點を めざしてく
いろんな未來に 出會うとしても
でも自分だけが 最後の羅針盤
でも自分だけは 信じてゆきたい
ただ一點に かけてみる


5.君まではあともう少し

作詞:熊木杏里
作曲:熊木杏里

雲に浮かぶ 空の大地を
太陽がくぐり ぬけた
白いラインは 君の好きな
キャミソ一ルみたいだね
春風の奧に 熱を しのばせた
脫ぎたがりの夏は もうすぐそこ
ぼくはいつも 想われるより
想いこがれる ほうで
風をさがす 紙ひこうきは
飛べるまで あと どれくらい?
つぼみの上に 虹がかかって
開くまで あともう少し
レ一スして いるみたいだね
黑い雨が 車の窗に
はがれずに 殘っている
ラバ一ソウルを履いた君の
記憶も 殘っている
來年のことを 氣にしないで買った
はやりの服に 腕を 通してみる
君に會える そんな氣がして
上著を とりに 戾る
まだ早くて 少し寒くて
とりあえず もう一枚
はにかむような 天氣だけれど
待っている なんてできない
選んでる 服は君色
外は 七色 街の音樂
ふりかえった人も やがて すぐに
今いる場所を 去ってゆくから
早變わりする 著がえた季節
追いかけるぼくを 呼んでる


6.幽靈船に乘って

作詞:熊木杏里
作曲:吉俁良

電話が鳴った 過去から鳴った
友達にさえなれないままの
好きだった聲が電話を這った
もう忘れたと言えなくなった
にわかに私 の體溫が
あなたの溫度になってゆく
さよならをした私 だった
さよならをしたはずの戀だった
どうして今さら會いに來たの?
記憶の外の幽靈船に乘って
あなたはもうすぐ 故鄉へ行く
二度と戾ってこないと言った
別れた時も同じだったね
夢に破れてしまったあとで
あの時 あなたが望んでた
私 は自由じゃなかった
今ならきっと悲しいことも
あなたの前で笑ってやれるだろう
だけど私 の悲しみを
今もあなたは知らないままなのよ
そこは冷たいところなのね
あなたの聲が震えてる
心殘 りの幽靈船に乘って


7.月の傷

作詞:熊木杏里
作曲:熊木杏里

平氣な顏で人を傷つけている
思いこみでも
そう だって 人の本當の
心は わからない
どうして ぼくは
うそをついてしまうだろう?
いともかんたんに
もう どれもぼくの本當の
姿か わからない
耳をふさいでも きこえる
樂にはならない 胸の音
答えに惱む 宿題を
ぼくは いつのまにさずかったのだろう
今 誰に 伝えよう
しるしのない氣持ちを
笑いながらしか言えない
人にならないように
月さえも 見はなす
遠距離の孤獨を
自分にたとえることでしか
いやせないなんて
人の言葉の奧が見えてしまうから
多分 本當に
ぼくは 人をきらいには
なれないと思う
まちがうこともあるだろう
心にもないことを言って
答えに惱む宿題を
いつも書きかえながらいるんだろう
今 誰に教えよう
居場所のない氣持ちを
つめたいことしか 言えない
ぼくではないことを
月の影 かくれて
わからない孤獨が
せつなに人を求めて
ふりむいているのに
自分にたとえることで
しかいやせないなんて


8.0號

作詞:熊木杏里
作曲:熊木杏里

青い地球のベッドで
ぼくは夢を見てるの?
心のドアノブに
手をかけているけど
つかめなくて 回らなくて
地上はどこにあるの?
誰の下で眠るの?
あくなき探求の光を屆かせる
最終地點はどこにあるの?
自分の弱さに飛び乘って
ぼくと言う人を 見てみたい
殘った力の行く先を
今日はねむるまで 見ていたい
想うことは 自由なの?
首にかけて 飾るの?
留め金をなくして
かざみどり 壞して
自分からも 遠ざかるの?
ぼくの箱からは出れないの?
言葉が鍵をかけているの?
まくらの中に明日があるの?
ねむらなくちゃ見れない事なの?
ぼくという人を見てみたい
今日はねむらずに見てみたい


9.一等星

作詞:熊木杏里
作曲:熊木杏里

いつも背中合わせにあって
自分では見えないから
誰かの目に映った姿には
もう一人の私がいて
もっと話したい人がいる
聞きたかったことがある
出會えたことから始まってゆく
それが人と人の緣
わけのない悲しみはなくて
拾いきれない幸せがあるというだけ
物語がいつも私の
望むようには進まないけれど
その度に 心溶かしてくれる
人たちがいることに氣がついてゆく
日ごと強くなるつながりを
忘れないでいたいから
影のようにいつでもすぐそばで
どうか私を見ていて
たずさえた言葉を伝えて
ひとりひそかに離れてゆこうとしないで
物語はきっと誰かの
想いをのせて進んでゆくもの
さかさにしていた 夢時計
もとにもどして時が刻まれてゆく
星では埋まらない
星空を眺めていても
傷が風にさらされても
人は人で救われてる
物語はいつも私を
ひとつ變えてつくられてゆくから
もどり道にさよならをして
まだ何もない 明日をつくってゆく


10.朝日の誓い

作詞:熊木杏里
作曲:吉俁良

人は誰と出會い
どんな場所を作る
生きるものがすべて
圍いの中でも
笑う 叫ぶ 迷う
群れる 狙う じゃれる
一つ屋根の下の
別々の命
誰にも教えられないで
飛んで行ける後ろ姿
學びながらの僕らは
襟をたててゆくだけ
戾された 自然はもう
掃る場所を無くして
次の芽が生まれるまで
僕らにゆだねられた決意
上も下も空で
足が泳ぐときも
跳ねる 走る 飛べる
必然はいつも
何からはじめたらいいか
きっと僕らは惱むから
一步く先で振り向いた
奇蹟を見つめている
分かっても まだ分からない
ゼロになってゆきたい
振り出しに戾れる時
僕らは違う夢を 見てる


11.水に戀をする

作詞:熊木杏里
作曲:熊木杏里

自分とむき合える
人になりたくて
心いっぱいぼくは
演じていたのかもしれない
裸になることを
望んでいるのに
正直になることが
できないでどうするのだろう
頭ではフォ一クとナイフで
感情をきりとれるけれど
左胸は 右を見たり
空を見たり 足を見たり
ぼんやりして見えるのは
ぼく自身なのに
形をなさないものが
好きで見とれてしまう
なぜなんだろう
流れてゆく先々で
色や姿まで
變ってゆく 水のように
ぼくは ぼくは
生きたいのかもしれない
自分の顏がいつも
氣になっているけど
人から見た自分を
氣にしているのだと氣づいた
心だけで生きたい
自慢できなくても
神樣ではなくぼくが
いいと思う自分でいよう
洗い流す水ではなくて
混ざり合う水に戀をして
さっきまで ぼくだけれど
風になったり 雲になったり
次の約束でぼくは
雨に流されて
土やどろにまみれよう
淚よりも心を
落としこんで
掃り道がなくなっても
ただいまって言えば
そこがぼくの居場所になる
きっと ずっと
そうやっていければいい
顏は水に溶かしてしまって
乾いた布に心映して
口を閉ざした鳥になって
言葉を探そう
ぼく自身だけど
形をなさないものに
糸が見える氣がして
手を伸ばしてる
何かになって
それがわからないままでも
生きたいのだと思った


12.ひみつ

吐く息よりも白く
雪は降り續けてる
今 誰よりも近く
あなたに寄り添いたい
右の耳は私の鼓動を
左耳は自分の心を聽いてる
戀の音がしていますか?
胸の聲に尋ねさせて
私の戀は ひみつから始まる
もし 聽こえているなら
私にも屆かせて
もう あなたの聲しか
眠りにもつけなくて
肩に觸れた あなたの手がまだ
私のこと ひとりにさせずに殘ってる
戀の音が聽こえています
胸に聲があったなら
私の戀は ひみつにはできない
雪のように いつか消えてしまうなら
あなたに伝える
言葉は持たないほうがいいのかな
戀がもし 止められるものなら
人は人を好きにはなれないから
戀の音が聽こえています
胸の鍵をはずしたくて
Wu……
戀の音がしていますか?
Wu……
胸の聲に尋ねさせて
私の戀は ひみつにはできない